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東洋経済オンラインの有料会員読者向けリアルイベント「TK-HUB」の第4回が、2026年6月19日に開催された。テーマは「地政学の作法」。作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏を招き、同氏の『週刊東洋経済』の長期連載「知の技法 出世の作法」を担当する東洋経済コラムニストの福田恵介のモデレーションのもと、約2時間にわたる対談が行われた。
アメリカ、イラン、ロシア、中国、そして日本。混迷を深める世界情勢を、持ち前の圧倒的な情報量と、「相手の好き嫌いではなく、相手の内在論理を読む」という流儀で読み解いていく佐藤氏。会場限定で交わされた本音トークの模様をダイジェストでお送りする。
米イランの合意は「偽りの合意」
レバノンを含む全戦線で戦闘を終結し、ホルムズ海峡の封鎖を解除する——。6月15日(日本時間。以下同じ)、アメリカとイランが発表した戦闘終結の覚書の話題から、対談は始まった。世間では「アメリカが譲歩し、イランが優勢」との見方が広がるが、佐藤氏はさっそく「これは偽りの合意だと思っている」と正反対の評価を示した。
佐藤:覚書には相互の主権尊重や内政不干渉、制裁解除後の巨額投資などの条項まで盛り込まれている。本来、こんなものは戦闘終結の覚書にいらない。過剰な条文というのは、守る気がないということなんです。
福田:覚書には「イランは核兵器を開発しないと再確認する」ともあります。正直、本当かな、という感じもしますが。
佐藤:本気で守るつもりなら、もっと条文を削ぎ落とします。「再確認する」なんて、相手が嘘をついていると分かっているからそう念を押しているわけです。
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