【事例1】お風呂の工夫で体をリカバリー
施主の希望は、居室空間はブラックチェリーのフローリングなど温かみのある北欧風にしたいというものだった。これに対して、寝室はオンとオフを切り替えられるように、白地の壁紙のなかにブルーグレイのアクセントクロスを採用し、本を読んだりお香をたいたりできる棚を設けた。落ち着ける環境でよい睡眠を得たいという工夫だ。
そして、お風呂にはこだわった。居室空間は木目調だが、浴室はスタイリッシュなモノトーンを選んだ。
浴槽は肩まわりにお湯が流れるタイプ(下写真参照)で、背面の噴出口からトルネードのようにお湯を噴出させるジェットバスだ。賃貸のときは浴槽が小さかったが、いまはランニング後に足を伸ばして浸かり、体がリカバリーできるようになったということだ。
入浴には、血流促進効果があり、水流や気泡にはマッサージ効果があるので、体のリカバリーにはかなり有効だろう。
リノベで心身を癒やす空間づくり
【事例2】照明の工夫で体をリカバリー
次の事例は照明の工夫について。配線類を家具やパネルの裏側に隠し、複数のスピーカーによるサラウンド環境をつくるなど、こだわりの多い施主は、照明にもこだわった。特徴は、間接照明を多用していることだ。
間接照明のメリットはいくつか考えられる。間接照明は、壁や天井に光を反射させて柔らかい明るさを作り出し、空間に陰影を生み出すことで部屋を広く見せる効果もある。また、大型テレビの上部の間接照明は、テレビ画面と周囲の明るさが和らぎ、目の疲れを軽減する効果もある。
また、キッチンの足元に間接照明を設置すると、足元や床面に浮遊感が生み出されて広がりを感じるだけでなく、深夜にベッドからキッチンに移動するときに強い照明で覚醒してしまうリスクが軽減される。
キッチン奥に見える部屋はゆるやかな仕切りを設けた「寝室」になっている。寝室の間接照明は、直接目に光が入らないので、リラックスモードに切り替わりやすくなり、睡眠の質を向上させる効果がある。それによって、翌朝の疲労軽減の効果も期待できるだろう。
このほか、この事例では、玄関付近を暗くし、リビングに至るまでを次第に明るくして、リビングを開放的に見せる工夫などもしていた。

