人類学にはいくつかの分野があり、そのなかで「文化人類学」と呼ばれる人類学のひとつの分野が「あたり前」というテーマを扱ってきたのだそうだ(本書でいう人類学も、文化人類学を指している)。
そして、ここで登場するのがレヴィ=ストロースという、20世紀を代表する文化人類学者。まず重要なのは、彼が育った当時の西洋社会では、誰もが信じて疑わない「あたり前」があったという事実である。
それは、電気や機械に囲まれた自分たちの生活こそが「進んだ」文明であり、アマゾンの奥地に暮らす人々の生活は「未開」で「遅れている」という考え方。
そのため、アマゾンに暮らす人々に西洋的なものや考え方を与え、発展させてあげるのが「いいこと」であり、「あたり前」であると信じられていたわけである。
アマゾンで見つけた「洗練された文化や知性」
しかしレヴィ=ストロースは、そんな「あたり前」に対して疑問を投げかける。アマゾンの人々と生活をともにするなかで、アマゾンの人々が西洋とはまったく異なる形によって、洗練された文化や知性を持っていることを発見したのだ。

