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ビジネス

AIをすべての人の道具へ、ChatGPTでもClaudeでもない「仕事を終わらせるAI」の正体に迫る

21分で読める
Genspark
ChatGPTやClaudeは自社のAIモデルしか使えないのに対してGensparkはさまざまな会社のAIモデル70種類以上を用途ごとにうまく使い分けて、仕事で使える成果物を作成するのが特徴(写真:筆者撮影)
  • 林 信行 フリージャーナリスト、コンサルタント
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もう1つある。AIに慣れていない人や、理路整然とした説明が苦手な人は、AIに作業をお願いする際、大事な指示を入れ忘れていることが多い。結果はスライドにまとめて欲しいのか、文章にまとめて欲しいのか、表にまとめて欲しいのか——といったことだ。こういった場合、これまでの生成AIの多くは、どうするかを勝手に決めて作業を進めていた。だが、1つ1つの作業に計画を立て、時間をかけて質の高い結果を返すエージェンティックAIのGensparkでは、ユーザーからの指令が曖昧なら、あとで齟齬(そご)がないよう、いくつか確認の質問をしてから作業を進める。そんな点でも、初心者に使いやすい。

「AIシート」のアイコンを選んで「2019年から2025年までのインバウンド観光客の推移を表にして」と頼むだけで、そのデータが日本政府観光局のWebサイトにあることを突き止め、データを収集して表やグラフにまとめてくれる。このほぼ全自動でグラフが完成する簡便さがビジネスの現場で人気の秘密だ(写真:筆者撮影)
Genspark for Businessでは、法人導入した場合はAIで使用するクレジットを一括管理して、部署ごとに使用量の上限を設定したりできる(写真:筆者撮影)

法人向けのサービス設計

個人の愛用者も多いGensparkだが、同社が力を入れているのは企業への導入だ。業務用AIとして使うのに有利な機能を多数用意している。

毎月与えられるクレジットをやりくりしてAIの知力を使う設計は他サービスと同じ。だが法人向けプラン「Genspark for Business」には、部門ごとにクレジット利用量の上限を設定したり、作成した情報の公開・共有の可否を管理者が承認したりと、企業利用に向いた機能が揃う。ローンチから6カ月で、6000社超の法人顧客を獲得した。

日本でも電通やADKといった大手広告代理店、アスクル、阪急阪神不動産、さらに世田谷区などの自治体が採用している。こうしたことから、Gensparkを「AI時代のMicrosoft Office」と評す人もいる。もっとも完全に競合しているわけではなく、Microsoft Officeと連携する機能も充実している。

実際、Genspark側も企業展開ではマイクロソフトをはじめとするパートナーとの協力が重要だと考えている。そしてパートナー企業の側にも、部分的に競合しつつGensparkを評価する姿勢が目立つ。

マイクロソフトは同社を主要インフラ/エージェントパートナーの1社と位置づけ、世界に3拠点しかないMicrosoft Executive Briefing Centerのすべてにブースを構える、数少ないパートナー企業に選んでいる。2026年4月には両社のグローバル戦略提携が発表され、Word、Excel、PowerPoint、そしてMicrosoft Agent 365にGensparkのAIエージェントが組み込まれることになった。

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