飯島さんのコメントで特筆すべきは、真っ先に語った「私は、これまで、アーティスト一人ひとりの個性や人間的な魅力を大切にしながら、音楽、映像、映画、テレビメディアなどを横断したコンテンツづくりに取り組んでまいりました」というフレーズ。
メンバーの個性や魅力をベースに、メディアを横断するプロデュースで国民的アイドル・SMAPを作り上げてきた強みを強調しています。
さらに今後の戦略を思わせるのは、「大きな時代のうねりを感じる今、私はファンダムにこそ未来があると確信しております」というコメント。これまで以上にファンダム(熱心なファンの集団)を作り、広げるためのプロデュースに注力していくことが推察されます。
あらためて振り返ると、SMAPのプロデュースに関して飯島さんは本当に敏腕でした。
数え切れないほどの企画書や脚本・台本に目を通し、可能性を探ったうえで、より魅力を感じる新しいほうを素早く選択。ドラマ、映画、バラエティ、CMなどのさまざまな現場で、大物はもちろん若手アーティストやクリエイターの才能を見抜き、メンバーとの出会いを作っていく。
その結果、SMAPの楽曲は多様性に富んで飽きさせず、バラエティではトーク、コント、料理などに活動フィールドを拡大。そこに関わった若手クリエイターたちも才能を開花させるなど、力のある人を巻き込んで大きな仕事をしていく姿は、エンタメ業界の人々だけでなく財界人などからも認められていました。
業界内で分かれる「支持」「不支持」
SMAPは飯島さんのプロデュースによって、それまで旧ジャニーズ事務所が貫いてきたキラキラのアイドル道から逸脱。アイドル=「偶像」「カッコイイ」だけではなく、「身近な存在」「面白い」という概念を加えたことで、若い女性層のみではなく老若男女に親しまれる存在になっていきました。

