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ロシアに燃料危機を起こしたゼレンスキーと惰性の攻撃続けるプーチン…戦争の行方は斬新な戦略の有無で決まりそうだ

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2026年6月22日、ロシアのモスクワ郊外にある閉鎖されたガスプロムネフチのガソリンスタンド(写真:EPA=時事)
  • 吉田 成之 新聞通信調査会理事、共同通信ロシア・東欧ファイル編集長

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大規模なドローン攻撃作戦によりロシアに例のない深刻な燃料危機を引き起こしつつあるウクライナ。これに対し、連日キーウなどへの大規模なミサイル攻撃で報復するロシア。5年目に突入した侵攻でくっきり見えてきた両国の違いとは何か。

両国の攻撃からわかるのは、斬新な戦略を展開するゼレンスキーと、新たなアイデアもなく、惰性の戦争を続けるプーチンという大きな落差だ。

ウクライナはロシア全土の燃料関連施設をドローンやミサイルでじゅうたん爆撃のように攻撃している。この新戦略は奏功し、現在、戦争で明確な優位性を確立しつつある。

逆に今のプーチンには明確な戦略転換は見当たらない。ウクライナ東部など地上戦で自軍での戦死傷者の急増に目もくれない肉弾攻撃を続けている。しかし、劇的な進展はなく、勝利への展望を見失っていると言える。

ロシアをガソリン不足に陥れたゼレンスキーの2つの戦略的目標

ゼレンスキーが今回のドローン・ミサイル攻撃で打ち立てた戦略的目標は、2つある。

第1に、石油関連施設などを集中的に攻撃して、ガソリン不足に代表される燃料危機をロシア国内で起こす。これにより、重要な後方たる経済・社会に混乱を引き起こし、ロシアから継戦能力を奪う。

第2に、その結果として、クレムリン周辺の政権エリ―トをして、もはや侵攻継続は無理であると悟らせ、終戦を頑なに拒否するプーチンへの停戦圧力を高める。

第1の目標に関して、筆者は「G7サミットで『賭け』に勝ったウクライナ」で、ウクライナがモスクワに初の大規模ドローン攻撃を敢行し、この結果、市内用ガソリンの約40%を供給していた首都最大級の製油工場に火災が起きたと書いた。

結局、この攻撃で同製油所は年末まで操業できなくなった。ロシアにとって大打撃だ。モスクワ市内周辺では、不足したガソリンが大幅に値上がりし、長い行列ができるなど大きな影響を受けた。ガソリン不足はほぼロシア全土に広がっている。ロシアが違法併合したウクライナ南部クリミア半島では島内半分が停電中といわれる。

7月に入ってからも攻撃は続いている。そのハイライトは西シベリアにある、製油能力が国内最大級のオムスク製油所への攻撃だ。同製油所の操業が止まったことで、ロシアにおける製油能力は、50%以上縮小したといわれている。

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