この力は「ペーパーテストに答える」力とは似て非なるもの。
なぜならテストも受動的な営みの1つだからです。
知らない場所に行くことをおもしろいと思えたり、そこに行く前に自分で知識を集められたり、行ってみてそこに1000年前にあった歴史を想像できたりする力。
個人的には、そういうことを「おもしろい!」と思えることのほうが、テストに解答できることよりも何倍も価値があると思っています。
「行きたい」を引き出すための学習漫画
私はSNSで質問や意見をたまにもらうのですが、旅が好きなこともあり、「子どもにどこに行きたいか聞いても、サーティワン、USJ、イオンしか言わない」「晴さんのところの子どもみたいに、お城を見に行きたいとか、モンゴルに行って馬に乗ってみたいとか、そんなことは一切言いません」ということをよくうかがうんです。でも自明でしょう。だって、その子にとっては楽しかった経験といえば、サーティワンとUSJとイオンなんだから!
ではどのようにすれば、子どものなかに「◯◯が気になる」「◯◯に行きたい」という気持ちが芽生えるのか?
我が家では、興味のきっかけをつくってくれるもののひとつが学習漫画です。
『となりのきょうだい』シリーズに限らず、学習漫画や地図といった教材は、何か具体的な効果を期待するのではなく、ただそばに置いておくだけでもよいのです。
たとえば、リビングでニュースを見ていて、「なんで今トランプさんはこんなに怒ってるんだ?」みたいな話になったとする。
まずは、「イランってどこにあるの?」「イランって何の宗教なの?」など、たとえ親だけでテレビを見ていたとしても、そういった社会的な話題をためらわず話してみる。
そのときにすぐ、手元に学習漫画と地図があれば、子どもと一緒に
「ここがホルムズ海峡なんだ、狭くて通りにくいでしょう」
「だからトランプさんはここを封鎖されたくないんだね」
「で、結局イランってどういう国なんだろう?」
というふうに話が広がる。
今は時勢柄イランには行けませんが、そういうふだんからの経験があってはじめて、「ここに行きたい」という具体的な関心が生まれるんじゃないかと思います。
(編集協力 屋代菜海)

