凄惨な現場であればあるほど、遺族は自分では片づけられない。頼める業者がいなければ、ただ途方に暮れるしかない。
この仕事を始めた当時は、遺品整理や特殊清掃という言葉もなかった。
でも、時代が変わった。
孤独死、自殺の増加。遺品整理の仕事が、確かに必要とされている。
確信した「孤立化」を防ぐためにできること
この仕事を19年続けてきて、確信するようになった。
孤立は、静かに進む。
関西クリーンサービスのYouTubeチャンネルに、こんなコメントが寄せられることがある。
「自分の親がこうなるかもしれないと思った」
「未来の自分を見ているようだった」
孤独死の現場を映した動画を見て、他人事とは思えなかった、という声だ。孤立や孤独死は、特別な事情のある人だけの問題ではない。
誰にでも起こりうることだと、多くの人がすでに感じている。
孤立は、ある日突然起きるわけではない。気づかれないまま、少しずつ、時間をかけて進んでいく。だからこそ、そうなる前に防ぐこともできる。
日常の中の小さな変化を見逃さないことが大切だと思っている。
スマートフォンが普及し、コロナ禍を経て、家から出なくても生活できる環境が急速に整った。通販、デリバリー、リモートワーク、配信環境。便利なものがたくさんある。
しかし同時に、人と会わなくても、誰とも話さなくても、日々を過ごせる社会になった。
気づかないうちに、人とのつながりが細くなっていく。

