パワハラ被害を受けたAさんから連絡を受け、相談窓口の対応に目を光らせていた前述の区議会議員、桃野芳文氏は言う。
「今年2月末までの半年間で世田谷区ではパワハラによる停職処分が2件公表されましたが、戒告や減給処分も後を絶ちません。事実上の『追い返し』に遭って被害相談をやめた職員も少なくないはず。中途退職や心を病んだ休職者が毎年増えている一方、区長はハラスメントに関する私の議会質問に自ら答弁しないし、幹部らの危機意識も薄い。メンタル不調で休職する職員は24年度は過去最高の142人に達し、全職員に占める割合は2.1%で全国平均の1.5%を大きく上回ります」
今回のパワハラを巡る相談対応を踏まえ、桃野区議は今年2月の区議会本会議でも区側の姿勢を質している。
「ハラスメントの面では、世田谷区役所の組織風土は非常に悪い状態だと思います。職員一人ひとりが公務員としての矜持をもって区民のために仕事ができる態勢に変わっていかなくては。区議会でも再三提案していますが、パワハラ・セクハラ事案の組織での共有や第三者委員会の活用などに腰を上げてほしい。根本から立て直さないと、区役所全体のモラルが低下してそのツケは区民に回ってしまう」
世田谷区に対して質問
Aさんが録音した相談窓口の幹部とのやり取りを確認したうえで、世田谷区に対して以下の質問を行った。
① 被害を訴える職員に対し、相談窓口の幹部が「あなたからこういう相談があったことを(行為者ら)4人に説明せざるをえない」と言ったことは適切だったと考えるか。行為者に誰が告発したか伝えることを許容しろという内容だが。
②相談窓口の幹部が「(パワハラ行為者が)停職、免職になることはありえない」と審議前に虚偽の説明をしたことについて適切だと考えるか。
③区の基本方針には明記されているのに、パワハラに関する審議結果をなぜ、被害者に報告しなかったのか。
④停職明け後のパワハラ加害者と被害者をなぜ同じ職場に配置したのか。
これに関する世田谷区広報課からの回答は次の通りだった。

