業態ごとにビジネスモデルも異なってくる。
コナズ珈琲が支持されるポイントの一つに「時間制限がない」ことがある。同店ではどれだけ混んでいようが、ウェイティングができていようが、店側から退店を促すことはしない。お客は心ゆくまでゆったりと過ごせる。それができるのは、郊外立地ゆえ家賃と人件費は都心と比べると抑えられていることも要因としてあるだろう。
一方で、内装費は高い。「いちばん近いハワイ」というコンセプトを体現するため、ハワイを感じる非日常な空間づくりには投資を惜しまない方針だ。居心地のいい空間で、せかされずに時間を過ごせる。コナズ珈琲ではこの体験価値を売ってきた。
一方のgoodNessは都心ゆえ家賃がべらぼうに高く、人件費も高い。その分、多様なニーズが存在するためオールデイで営業し、ディナー、特にアルコールの売上も見込んでいる。夜の客単価は4000~6000円を想定しているという。
このように多様な業態を持つことでポートフォリオを分散し、企業としてより強固な基盤を固めようとしている。
オープンから1カ月の現在
筆者はオープン後、モーニング、ランチ、ディナーでそれぞれ同店を利用してみたが、客入りはぼちぼちといった様子だ。渋谷と言えどビルの4階で、外から店内の様子はあまり見えないファサードゆえ、いきなり爆発的な集客にはなりにくい。実際に筆者も事前に知らなかったら、外からはどんな店かわからず入りにくいと感じた。
今はじわじわと認知を広げている最中のよう。コナズ珈琲と比べて出店までの期間は短くても、店の存在が定着するのに時間がかかりそうだ。
ただ、近年、多くのハワイアン業態の飲食店が登場する中でも、KONA’Sはパイオニアとして走り続けている。その知見を活かし、リアルなハワイを再現したひと手間をかけた料理や雰囲気ある空間づくりは唯一無二だ。多様な人が行き交う渋谷で幅広いニーズにこたえるメニュー構成で、ヒットの可能性も十二分に秘めていると筆者は感じた。

