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組織を壊す「功労者だから仕方ない」の罠 優秀だけど嫌な人物"ブリリアント・ジャーク"が許され続ける心理の正体

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怒るビジネスパーソン
「優秀だけど嫌な奴」を、なぜ私たちは「仕方がない」と受け入れてしまうのか(写真:freeangle/PIXTA)
  • 沢渡 あまね 作家/ワークスタイル&組織開発専門家
  • 伊達 洋駆 ビジネスリサーチラボ代表取締役
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本来、この特異性信頼は、リーダーが新しい提案をしたり、変革を起こしたりする際に使われるべきものだ。「普段は堅実な彼が言うのだから、この突飛なアイデアも試してみよう」「彼女の頼みなら、多少無理をしてでも協力しよう」というふうに。

イノベーションのための変革のライセンスといってもいい。組織を前進させるための重要な資源だ。

しかし、ブリリアント・ジャークは、信頼のポイントを真逆の目的で悪用する。彼らは、圧倒的な仕事の成果を出すことで、大量のポイントを稼ぐ。そして、その貯まったポイントを、未来のための変革ではなく、現在の自分の地位や聖域を守るための保身や、ハラスメントの免罪符として浪費してしまうのだ。

「私はこれだけ会社に金を稼がせているんだ。少しくらい遅刻しても、会議中に居眠りしても、部下にキツく当たっても文句はないだろう」

彼らは無意識のうちに(あるいは意識的に)、この交換取引を行っている。周囲もまた、無意識のうちにこのポイント制を受け入れてしまう。

「あの人は昔から会社を支えてきた功労者だから、多少口が悪くても仕方ない」

「彼の技術力は余人に代えがたいから、服務規程を守らなくても目をつぶろう」

そうやって、彼らの有害な振る舞いを、ポイントの範囲内として処理してしまう。過去の貢献(ブリリアント)が、現在の加害(ジャーク)を相殺する。この計算式が組織内で成立している限り、彼らは反省することなく、ポイントを消費しながら有害な行動を繰り返すことになる。

「成果さえ出せば、他はすべて許される」という、誤った学習が強化され続けるのだ。

評価エラーを引き起こす「能力」

もう1つのメカニズムは、「ハロー効果」である。

これは、ある対象を評価する際、目立ちやすい特徴(後光)に引きずられて、他の特徴まで実際以上に高く(あるいは低く)評価してしまうという認知バイアスだ。ブリリアント・ジャークがまとう後光は、その卓越した実務能力や成果だ。あるいは、自信満々な態度や、弁舌の巧みさかもしれない。

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