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オーストラリア人は古民家を「6000万円」で、中国人は廃旅館を…外国人に買い占められる日本の空き家という"宝の山"

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日本の古民家
主がいなくなった古民家が数千万円で買われることも……(写真:蝶(ファラージャ)/PIXTA)
  • 牧野 知弘 不動産事業プロデューサー
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訪日外国人が4000万人を超えました。そして、彼らは東京や大阪、京都といった定番コースには飽きて、地方都市を積極的に訪れるようになっています。ところが、地方には外国人に対応できるような宿泊施設が少なく、せっかく日本の地方の景観や文化、食に触れたいと思っても、計画を断念しなければならないのが実情でした。

こうした状況の改善を企図したのも外国人です。最初に話題になったのが──栃木県の日光や中禅寺湖などの温泉地で、経営破綻した旅館などを中国人が買い上げて自国の観光客向けに再生し、事業がうまくいかなくなるとそのまま放置。廃墟化しているが、外国人所有なので連絡がつかない。建物は危険な状態にあって、街では困り果てている──といったワイドショーでのネガティブなネタでした。

最近は、すこし様相が変わってきました。かつては若者で賑わったスキー場。日本ではスキーブームはすっかり影を潜め、代わって登場したのが外国人スキーヤーたちです。オーストラリアやニュージーランド、カナダ、アメリカといった国々のスキーヤーが日本でスキーを楽しむ姿は、今ではすっかり当たり前の光景になりました。

北海道のニセコや長野県の白馬といった日本を代表するスキー場には、多くの外国人が押し寄せていますが、彼らは昔から地元にある旅館や民宿での宿泊を好みません。

もちろん1、2泊程度なら日本旅館で和食、温泉に浸かったのちに畳部屋で布団を敷いて寝るのも、異国体験として楽しめるかもしれませんが、彼らの多くは1週間から10日ほど滞在して滑りまくるのが常です。1泊2食付き、畳に布団の旅館スタイルは受け入れられません。プライバシーの守られた部屋のベッドで寝る、滞在先での食事は朝食を取るくらいで、夜は街に出て好きなものを食べ、夜中まで街中で楽しむのが基本です。

旅館や民宿でも、こうした外国人ニーズに応えていこうとする動きもありますが、オーナーたちはすでに高齢化しており、日本人スキーヤーの減少と共に事業承継をあきらめて、閉館するところが相次いでいます。

廃旅館・民宿を買い、別荘を建て替えて転売する

ここに目をつけたのが外国人事業家です。閉鎖した旅館や民宿を安く買い取り、内部を改装し、外国から訪れるスキーヤーの宿泊場所として提供するものです。旅館はホテルに改装、新たなホテルブランドを呼ぶ。改装後の民宿は、多くが民泊の形態を取り、基本的には食事は提供せずに宿泊オンリーで対応しています。

民宿などの経営者のなかには高齢化していて、建物を売却してしまうと、住むところがなくなる人たちもいます。そうした事情のある経営者には、そのまま居住してもらい、リネン交換や朝食などの軽食を提供してもらったりしている事例もあります。何事にも柔軟に対処している様がうかがえます。

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