東洋経済オンラインとは
ビジネス #鉄道最前線

JR西日本「鉄道の制服」をPCバッグに再生する狙い 障がい者雇用の子会社、「廃棄品の生地」使い手作り

6分で読める
JR西日本あいウェルの泉谷知世氏(中央女性)とプロジェクトメンバーたち(筆者撮影)
2/4 PAGES
3/4 PAGES

日々タフに現場で使用される制服の中には、その役目を終え廃棄となるものが少なからず発生する。泉谷氏はそれに着目した。「最初は何かできないかな、というのがきっかけでした」。

そして、アップサイクル事業への活用が検討されることになった。廃棄制服の有効活用と同社が担う障がい者雇用を安定的に末長く続けてゆくためという2つの目標もあった。「アップサイクルを行う前作業となる、ボタンの除去や裁断作業はルーティン化することができ、幅広い障がい者メンバーが活躍しやすく、出来上がった製品の発送作業でも関われるシーンが多いのも特徴です」。先述の制服管理業務もその大半がルーティン化されており、働きやすい環境に整えられている。

裁断前の制服(左)と下処理後の制服(右)(筆者撮影)

制服アップサイクルのPCバッグは耐久性が高い

そんな中、第1弾として制服アップサイクルのノートPC用のバッグを開発した。「駅、乗務員だけでなく、施設・電気保守社員の制服や、車両保守社員の制服もラインナップし、それぞれ、ポケットやチャックなどはそのまま活かした」というこだわりのデザインだ。

制服の仕分け、裁断作業と梱包発送作業をそれぞれ障がいのある同社社員が担当し、縫製作業などは協力会社が担当。あらゆる社員が作業しやすいように「裁断について、障がい特性に合わせて曖昧な表現は避け、どのようにやるのかを細かく定義して明確にしているほか、ハサミなど道具などの管理も散漫にならないように管理しやすい道具箱を作りました。また一定時間でタイマーが鳴るようにして、集中力が切れた状態で作業を続けないようにしています」。

制服生地は本来の用途ゆえに耐久性も高く、PCバッグのような製品に向いている。「障がい者メンバーの中でも反復作業が得意な方、手先が器用な方などそれぞれ得意なことを活かしていただけるのもアップサイクル事業の特徴」とのことで、仕事への意欲向上や自信の醸成といった効果をも泉谷氏は感じている。

【写真を見る】JR西日本「鉄道の制服」をPCバッグに再生する狙い 障がい者雇用の子会社、「廃棄品の生地」使い手作り(16枚)
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数