一方で駅を挟んで「アイモア」と反対側にあるスーパーのセイミヤは、かつて専門店が入っていたであろう区画こそシャッターを降ろしているものの、地元の買い物客と思しき人たちが多数来店していた。
また筆者が訪れたのは「あやめまつり」が開催中の日曜日だったため、駅前に大型観光バスが乗り入れ、会場の水郷潮来あやめ園は多くの観光客で活気に溢れていた。川沿いに美しい景観が広がり、旅館や食事処が集積するエリアもあり、観光業が柱となっている街であることが見て取れる。
そんな水郷のまち潮来にかつて存在した「アイモア」は、なぜ廃墟モールとなり、閉店してしまったのだろうか。
地元主導型ショッピングセンターとしてオープン
「アイモア」の歴史を開業当時からたどっていこう。
「アイモア」は1990年11月、潮来町(2001年に牛堀町と合併して潮来市)にオープンした。開発したのは、地元商店主たちが1988年4月に設立した協同組合潮来ショッピングセンター。核テナントのスーパーのカスミ、カスミ家電、衣料品のカスミアルファ、ファミリーレストランのココスのほか、協同組合員の専門店約40店舗が出店した。
このように大手資本やチェーン店の集積ではなく、地元商業者が中心となってつくられた施設は地元主導型ショッピングセンターと呼ばれている。300席を備えた多目的ホールも設けられ、平面ワンフロア型としては当時、関東地方で最大級のモールといわれていた。

