最近では5月に「ハーフパンツ問題」が勃発した。東京都庁がクールビズの一環としてハーフパンツでの勤務を解禁したことをきっかけに、「おじさんのすね毛が不快」という声がSNSで拡散。「スネハラ」という造語まで生まれ、著名なコメンテーターたちが次々と意見を表明する事態に発展した。
そしてつい先日の6月上旬には、「イオンモールおじさん」が登場。女性ユーザーによる「地方の田舎のイオンモールでよく見かけるこういう格好の人本当に嫌い」というAI生成画像を添えた投稿がX上で4000万回以上表示される大拡散を記録(26年6月16日現在)。
《完全に私の旦那のコーディネートだ》と絶望する主婦の投稿も相次いだ。
この3つの論争に共通するのは、女性の投稿や反応を起点に拡散が始まり、やがて当事者の中高年男性も「では自分は何を着ればいいのか」と自分ごととして参入するパターンだ。マーケティングの世界でも知られるように、口コミは女性が起点となり男性が追随する傾向がある。ファッション論争もその例外ではない。
特に奇抜とも言えない、ごく普通の格好が否定され、「パーカーも休日ファッションもだめなら、いったい何を着ればいいんだ」という怒りが、SNS上にあふれるのも無理はない。
なぜ「普通の服」を着ているだけなのに叩かれるのか
では、なぜ「普通の服」を着ているだけの男性が、これほど叩かれるのだろうか。
カギとなるのは「スキーマ」という概念だ。スキーマとは、人間が過去の経験や学習によって脳内に形成した「概念の枠組み」のことをいう。

