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「ブチ切れたカラス」に飛び蹴りされかけた研究者…一線を越えたきっかけは誰もがやりかねない"あの行動"だった

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カラス 攻撃 研究者
カラスは何に怒った?(イラスト:タナカケンイチロウ)
  • 松原 始 動物行動学者、東京大学総合研究博物館・特任准教授
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カラスは道の左側にいる。私は道の反対側に行き、距離を取ると同時に壁に身を寄せた。そして、カラスの方をチラチラと振り向きながら、急いでその場を離れた。幸い、カラスはそれ以上追ってこなかった。そして、私が縄張りを出るのを確認するとカアカアと大声で鳴いた。これもカラスがよくやる行動だ。「勝ったどー!」とでも言いたいのだろうか。

しばしば誤解されているが、カラスの攻撃は「嘴で突き刺す」ではなく、「足で蹴る」だ。ちなみに飛び蹴りされても大怪我はしない。爪が引っかかって擦り傷を負うことはあるが、怪我をするとしてもその程度である。

カラスに攻撃されないための4カ条

とはいえ、あんな大きな鳥が飛びかかってきたら恐怖だろう。攻撃されないためにはどうしたらいいか?

・カラスの威嚇に注意すること
・さっさと離れること
・攻撃されそうなら目を合わせること
・後頭部をガードすること

この4つだ。

まず、音声。5~6月頃、あからさまに自分の方を見下ろしてガラガラ言っているカラスがいたら、「これは怒ってるかも?」と思ってもいい。おそらく近くに雛がいるはずだ。

困るのは、人間が雛に気づいているかどうかは関係ない、という点だ。カラスの目から見て、我が子に近づきすぎていると判断すればアウト。そして、カラスの雛はのほほーんとその辺に止まっていたり、下手をすると枝に止まり損ねて地面に落ちていたりするのである。

知らずに近づいてしまってもカラスは怒る。止まっている枝を叩いたり、葉っぱをちぎって捨てたりし始めたら相当に怒っている。すぐ立ち去るべきだ。カラスは雛を守っているので、雛を放り出して追いかけてはこない。

そして、カラスが攻撃してくるとしたら、必ず後ろからである。カラスはみなさんが思っているよりビビリで、人間を怖がっている。怖いから正面攻撃なんかできない。「目を合わせると襲われる」というより、「攻撃するほど怒らせたら、むしろ見ている方が抑止力になる」である。ただ、相手は飛べるので、背後に回り込んでくるかもしれないが。

だから、攻撃された後、私は相手の方をチラチラ見て、「お前を見ているぞ」と視線で牽制したのだ。本当ならカラスの方を向いたまま、後ろ向きに歩きたいところだったのだが、さすがに車に轢かれそうだからやめておいた。

そして、どうしても蹴られそうなら、後頭部をガードすればいい。新聞でも雑誌でもいい。あるいは、傘を肩にかつぐだけでもいい。開く必要はない。頭より高く傘が突き出していれば、頭に飛び蹴りしようとしても傘にぶつかってしまうからだ。バンザイするだけでも効果はある(指先にアタックされるかもしれないが)。

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