日本銀行は16日の金融政策決定会合で半年ぶりの利上げを決める見通しで、終了後の会見には入院中の植田和男総裁に代わり内田真一副総裁が臨む。金融政策に精通した内田氏が示す先行きに関する見解を市場は注視している。
植田総裁は肝嚢胞感染症の治療のため、2週間程度の入院が予定されている。書面で意見を提出するが、議決には参加しない予定。内田氏も25年11月に白血病の治療のため入院し、先月に退院したばかりだが、入院中も病室や執務室から遠隔で決定会合での議決に加わっていた。
内田氏は1986年に東京大学法学部を卒業し、日銀に入行。金融政策の企画・立案を担う企画局を中心に歩んだ日銀のエースだ。企画局の担当理事から2023年3月に副総裁に就任し、元金融庁長官の氷見野良三副総裁とともに植田総裁を支えている。
今会合で利上げが決まれば、政策金利は1%程度と31年ぶりの高水準になる。植田総裁の体制下で進めてきた政策の正常化路線が重要な節目を迎え、内田副総裁の発言に市場の注目が集まる。次の利上げのタイミングやペースを探る市場の期待をどのようにコントロールするのか、内田氏の手腕が問われることになる。
大和総研の神田慶司チーフエコノミストは内田副総裁の会見について、企画局で実務を担ってきただけに、金融政策の正常化に対する市場の理解向上に向けて「より丁寧なコミュニケーション」を心掛けるとみている。特に今会合で議論される国債買い入れ方針について「実務家ならではの視点に期待したい」と語った。
今月会合では現在の国債買い入れの減額計画の中間評価を行う。25年6月に決めた現行計画は、四半期ごとに買い入れ額を2000億円ずつ減らし、27年1-3月に月間購入額が2.1兆円程度まで縮小する。
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