こうした考え方は、後に生まれた街区にも受け継がれた。まち開きから15年を経た2006年、4丁目の端に「トリコパルク」という新しい街区が誕生した。
住宅の塀やフェンスがないフシギなまちなみ
特徴は、住宅と住宅の間に塀やフェンスがほとんどないことだ。法面や石、植栽でゆるやかに境界をつくる。公園の中に建物があるような風景を目指し、環境共生を意識した計画になっている。
トリコパルクでは、全戸を南向きに配置する「ひまわり配棟」によって敷地の角に余白が生まれ、緑が連続して見えるようにした。こうした配置は、景観だけでなく住み心地にもつながる、と松田さんは話す。
「緑があると冷気がたまりやすく、特に北側は夏場だと建物の日陰にもなります。夏の夜に北側の窓を開けると冷気が入って涼しいんです」
コモアしおつを歩くと、まち開きから35年を経ても、まちなみの美しさが保たれていることに驚く。その背景には、良好な住環境を維持するためのルールがあった。

