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アメリカ・テキサス州南東部の小さな町、カレッジステーション。今春、この地にブッシュ(父)大統領図書館を訪ねた。
レーガン、クリントンに続き3カ所目の大統領図書館訪問。威容を誇るビルの一画で膨大な公文書と格闘していると、さまざまな「面白いもの」に遭遇した。
公文書が語る歴史の舞台裏
▼バブル時代の経営者、秀和の小林茂氏が1989年7月、大統領に宛てた手紙。「建設摩擦の最中ではあるが、自分のビル建設にアメリカ企業が参加した」「今後とも一層のご指導・ご鞭撻をお願いします」。アメリカ進出を果たした秀和にとって、ホワイトハウスに仁義を切っておくことも重要だったのか。商務省の次官が「アメリカ企業と協業できたことをお喜び申し上げます」と返事を出していた。
▼大統領特別補佐官が瀬島龍三氏に宛てた書簡も保存されていた。90年3月30日付で、当時懸案となっていた日米構造協議(SII、アメリカが日本に規制緩和や商慣行是正を求めた協議)に関し「日本側の情報収集と交渉姿勢の調整」を称賛している。「昭和の参謀」がこんなところにも顔をのぞかせていたのかと驚いたが、「情報収集と交渉姿勢の調整」とは何を意味したのだろう。
▼海部俊樹首相から大統領宛ての書簡も見つかった。某大手紙の編集局長と政治部長が訪米するので「ご引見願えれば幸甚です」とインタビューを要請する内容だ。この新聞社は首相を通じて大統領との会見を実現しようとしたのだろうが、一歩間違えば癒着とも受け取られかねない。ちなみにこの要請を「無視」すると決めた文書も残っていた。
▼大統領経済諮問委員会(CEA)のジョン・テーラー委員が東京に出張する際の旅程表もあった。著名な経済学者でもフライトはエコノミークラス。しかも直行便ではなくサンフランシスコ経由で、「ビジネスクラスに格上げするなら、もう800ドル自腹で払う必要あり」との注記付きだった。
これらはブッシュ大統領図書館に眠っていた文書群だ。どれも時代の息吹を感じさせるが、現在は誰でも閲覧・複写ができる。
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