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金融市場が測る片山財務相の「覚悟」と「手腕」、積極財政と市場規律のはざまで厳しく問われている

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  • 軽部 謙介 帝京大学教授・ジャーナリスト

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2月20日、衆院本会議で財政演説を行う片山さつき財務相。「責任ある積極財政」の実現へ、手腕が問われる(写真:時事)

アメリカの第33代大統領、ハリー・トルーマンが執務机の上にこんな銘板を置いていたのは有名な話だ。

「責任は俺が取る(The Buck Stops Here)」

原爆投下の決断も含め、国家運営の最高責任者として自ら逃げ道をふさぐということか。

賭け事に由来するこの一文は、米連邦準備制度理事会(FRB)議長だったアラン・グリーンスパンもオフィスの額に飾っていた。ただ、単語が1つだけ違うこんな文章だったそうだ。

「責任転嫁はここから始まる(The Buck Starts Here)」

自虐なのか皮肉なのか、判断に困る。ワシントンのパワーポリティックスにのみ込まれないための自戒だったのかもしれない。

ガソリン税増税に追い込まれたクリントン

いま永田町で何が起きているのか? 「政界の争点」を活写する週刊東洋経済のリレー連載。【金曜日更新】

この逸話を紹介したのは、アメリカのジャーナリスト、ボブ・ウッドワード。1994年に書いた『アジェンダ』(邦題『大統領執務室』)の中で触れている。93年に大統領になった民主党のビル・クリントンが経済政策の立案で七転八倒する様子を活写した傑作だが、内容は今の時代にも示唆的だ。

クリントンは当初、中間層向けの減税に意欲を示していた。だが経済政策を担当する側近たちの間では、財政赤字を削減し長期金利の引き下げを図るべきだとの意見が強くなる。その結果、国民生活に打撃を与えかねないガソリン税増税の実施に追い込まれてしまう。

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