では、肝臓や腎臓を守っていくには、どのようなスタイルで水分を摂るようにするといいのでしょうか。
私は常々患者さんに「食事以外で1日に2ℓの水を小まめに飲むようにしてください」と話しています。つまり、食事以外に500mlのペットボトル4本分くらいの水を小まめに飲むのが理想。肝臓と腎臓の働きをよくするには「いくら何でもちょっと飲みすぎかな」と思うくらいでちょうどいいと考えてください。
患者さんの中には、たっぷり水を飲む習慣をつけただけで肝機能や腎機能の数値が改善したという方もいらっしゃいます。肝臓と腎臓にとっては血流量の多さは生命線のようなもの。ですから、水をたっぷり飲むことによって、その生命線を守っていくことができると考えるといいでしょう。
サウナやゴルフの後でもスポーツドリンクは不必要
あと、一応つけ加えておきますが、水分補給はミネラルウォーター、水道水、お茶などで十分。水代わりにスポーツドリンクなどの甘いドリンクを飲むようなマネをしてはいけません。
よく知られているように、超有名スポーツドリンク500mlには、角砂糖にして10個分に相当する糖分が含まれています。こういったものを水代わりに飲んでいたら、あっという間に糖質過剰になり、脂肪肝や糖尿病が進んでしまいかねません。
高齢の方々の中には、夏場、熱中症予防のためにと意識してスポーツドリンクを飲んでいるような方もいらっしゃいます。しかし、汗をかいて脱水が心配されるようなときにスポーツドリンクを飲むと、ただでさえ悪くなっている血液の流れがいっそう悪化してドロドロ状態になってしまいます。すると、それによって脳梗塞や心筋梗塞を起こすリスクがかえって高まってしまうのです。
なお、ナトリウムなどの電解質バランスを気にしてスポーツドリンクを飲む人もいますが、電解質バランスに関しては、よほど激しい運動をして大量の汗をかかない限り心配することはありません。
つまり、サウナやゴルフで汗をかいた後も、風邪で熱があるときも、わざわざスポーツドリンクを飲む必要はないということ。繰り返しますが、熱中症や脱水予防のための水分補給は水やお茶で十分。スポーツドリンクをはじめ、糖分が多く入った甘いドリンクを飲むのは、逆に肝臓や腎臓の機能を弱らせるもとだと考えるようにしてください。
ぜひみなさん、こういった注意点を守りつつ、肝臓や腎臓によい水飲み習慣を徹底して「肝腎要の臓器」を末永く守っていくようにしましょう。

