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実はインフレに弱いFIRE、労働は「インフレ高耐性資産」 『働く人が減っていく国でこれから起きること』河田皓史氏に聞く

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『働く人が減っていく国でこれから起きること』の著者、みずほ総合研究所 調査部 主席エコノミストの河田皓史氏(撮影:今井康一)

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「FIRE(経済的自立と早期リタイア)願望」と「非婚化」の交差がさらなるインフレを招く──。自身もFIRE願望を公言する異色の元日銀エコノミストが、「当事者×分析者」の視点で日本の未来を読み解いた。「働く人が減っていく国」は今後どうなっていくのか。

──本書を出版したきっかけは。

『働く人が減っていく国でこれから起きること』(河田皓史 著/朝日新書/957円/240ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

2024年8月に「単身世帯化の日本経済への影響」という5ページのリポートを書いた。これが思いがけず大きな反響をいただき、書籍化の話につながった。私にとっては「ひょうたんから駒」だ。

注釈には「筆者自身は強いFIRE願望を持っており、FIRE側に共感する」と小さく書き添えた。シンクタンクが公式に出すリポートでこのような自己開示は異例だと思うが、それも面白がられたのかもしれない。

──長時間残業の規制、ハラスメント対応の厳格化などホワイト化が進んでいるにもかかわらず、20、30代の3〜4割が早期リタイアを望んでいるとは意外です。

背景は3つある。1つ目はホワイト化の裏に潜む「からくり」だ。一般社員の残業時間は確かに抑えられているが、宙に浮いた業務を残業手当のない管理職が引き取って帳尻を合わせている。昔は年齢・キャリアに応じて負担が直線的に増えていたが、今は管理職になった瞬間に急に跳ね上がる。

大企業や中央省庁に勤める同世代の話を聞いても、この「管理職はつらいよ」問題の深刻さを実感する。バブル前後に入社した役員世代は「24時間戦えますか」の精神をたたき込まれてきた。一方で下のZ世代は「この会社で一生やっていく」などはなから思っていない。価値観の異なる両者の間で40歳前後の中間管理職は板挟みになっている。そんな上司を見て「ああはなりたくない」と感じた若手がFIREにひかれていく、という構図がある。

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