ハイテク化が進む現代の戦争でも「捉えた捕虜を拷問して情報を聞き出す」などの非人道的な行為は行われるのだろうか?
「あると思います。絶対になくならないと思います。2000年代以降、携帯電話のカメラなどが普及して、米兵が捕虜を虐待している映像が問題になりました。そこから先進国では捕虜の扱いが厳しくなりました。でも、国際条約を気にしていない国もたくさんあります。
前線で捕虜を捕まえると、後方に送るまでの間に尋問することがあります。目の前の戦闘を有利に進める情報が取れるかもしれないからです。そこに『拷問する愉悦』みたいなものはありませんでした。やる方も疲れますし、いい気持ちはしません。
拷問されたら素直に話す人が多いです。フィクション作品みたいに『絶対に言わない』とボコボコにされても黙っている人は、ほとんどいません。
徴兵されて嫌々軍隊に入った若い兵隊もいますし、捕虜になったら殺されるかもしれないという恐怖もある。話せば助かる可能性がある、殴られないで済むと思えば、結構しゃべります」
戦争映画「全体がリアルだと思うことはない」
フィクションの話が出たが、「戦争映画」はどこまでリアルな戦争を描いているのだろうか? ちなみに高部さんは、多くの映画やドラマの監修として参加している。
「映画は見た目重視ですから。リアルにやりすぎると地味になって、画面として面白くないこともあります。なので自分のアドバイスは2~3割受け入れられればいいくらいに思ってやっていました。
手榴弾で人が何人も空中に吹っ飛ぶようなシーンもありますが、実際の手榴弾はそこまでの威力はありません。でも監督が『ここはこうしたい』と言えば、それ以上は言いません。
映画を見ていても、全体がリアルだと思うことはありません。ただ、瞬間瞬間で『ここはリアルだ』と思うことはあります。

