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日本の基幹ロケット「H3」が狙う2番手需要、"ロケット不足の追い風"は続くのか…カギ握る王者スペースXの動向とは

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H3の成功は日本の宇宙産業が発展していくための必須条件となる(写真:JAXA)

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JAXA(宇宙航空研究開発機構)と三菱重工業が開発する日本の基幹ロケット「H3」が、6月10日に打ち上げを再開する。5回連続で成功し実績を積み上げていた途上の2025年12月に、8号機の打ち上げに失敗。原因究明のため運用を停止していた。

実績の再構築に向け、今回の打ち上げを成功させることは非常に重要だ。とはいえ、信頼性は競争のスタートラインに立つための最低条件にすぎない。勝負の本番は、その後いかに需要をつかめるか、になる。

「海外を含めた民需獲得に向け、強みや独自性を生かして勝ち筋を見通し、世界で存在感を持って狙っていく市場等を戦略的に検討して行くことが必要である」

25年7月、文部科学省の「基幹ロケット開発に係る有識者検討会」がまとめた資料には、そう記されていた。

勝ち筋――。ただ、25年のロケットの打ち上げは、アメリカのスペースXの「ファルコン9」が165回の成功を収めた一方、H3の成功は2回(失敗1回)にとどまっている。

現実的な目標は「生き残り」

ある政府関係者は「『勝ち筋がある』というような大本営発表には限界がある」と率直に吐露し、「実際には2番手として、一定の需要を何とか確保したいというのが現実的な目標だ」と話す。生き残りに向けたポイントを、外部要因も含めて検証した。

影響が際立って大きそうなのが、打ち上げ枠の需給動向だ。目下のところ大きなチャンスが到来している。世界では深刻なロケット不足の状況が続き、需給が逼迫しているからだ。

ロケットの打ち上げ枠と衛星事業者のマッチングなどを行う宇宙商社・スペースBDでローンチサービス事業ユニット長を務める李美亜氏は「24年ごろまでは打ち上げ枠にさほど余裕はなかったが、ファルコン9に空きが出ることもあり、衛星を載せようと思えば載せられる状態だった」と振り返る。ただ、「25年以降は打ち上げ枠が如実に不足し、すでに28年ごろまで埋まっていると聞いている」と明かす。

クルードラゴン宇宙船「エンデバー」を搭載して2025年8月に打ち上げられたスペースXの「ファルコン9」(AP=時事)

もっとも、日本はいまだH3の安定運用に至っていないため、この商機をつかめてはいない。焦点はこの先、H3が数年以内に安定運用を実現したとして、ロケット側の「売り手市場」が続いているのかだろう。

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