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世界のロケットビジネスは群雄割拠の時代へ/続々と登場する「再使用ロケット」が宇宙ビジネスを変革する

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「ミディアムリフト」ではインドの国家開発ロケット「PSLV」が存在感を示している(写真:AFP=時事)
  • 秋山 文野 サイエンスライター/翻訳者(宇宙開発)

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衛星打ち上げロケットは、搭載できるペイロード(人工衛星や打ち上げ支援設備)の質量に応じて分類される。厳密な定義ではないが、およそ1トンまでのペイロードを搭載できるのが「スモールリフト」、20トンまでが「ミディアムリフト」、それより上は「ヘビーリフト」となる。

小型ロケットはRocket Labが牽引

スモールリフト(小型ロケット)で世界を牽引しているのが、ニュージーランド発の米ロケット企業「Rocket Lab」(ロケットラボ)が運用する「Electron」(エレクトロン)だ。およそ250kgまでのペイロードを搭載できる液体燃料ロケットで、2017年の運用開始以来80回以上の打ち上げを達成している。超小型衛星専用という新たな市場を切り開いた。

ミディアムリフトで存在感を持つのが、インドの国家開発ロケット「Polar Satellite Launch Vehicle(PSLV)」だ。打上げ回数は60回を超え、インドの衛星だけでなく日本の衛星や各国の商用衛星打ち上げを受け入れた実績を持つ。地球観測衛星など地球を南北に周回する衛星の打ち上げが中心で、打ち上げ価格3000万ドル(約48億円)以下(スペースXのファルコン9の2分の1以下)という圧倒的な低価格で際立っている。

ヘビーリフトでは、ジェフ・ベゾスが設立した宇宙開発企業、米ブルー・オリジンの主力ロケット「New Glenn(ニューグレン)」が25年にデビューした。地球低軌道に70トン、静止軌道や月への軌道にも打ち上げ可能なヘビーリフトならではの能力を備え、非常に大型の衛星に対応する直径7mのフェアリング(衛星などを保護する先端部分の部品。従来のロケットは5.4m程度まで)を持つ。

ただ、3回目の打ち上げでは搭載した衛星を目的の軌道に投入することができず、実績を獲得していく必要がある。

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【用途や特長で分類すると・・・】

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