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ライフ #首都圏、住むとちょっといい街

23区で最安クラス"5万円台"から住める「東京の田舎」の知られざる正体 「タワマンが建たないのは大地主のおかげ…?」

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一之江
今回は都営地下鉄新宿線の一之江駅周辺を歩く(写真:筆者撮影)
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そんな話を拾いながら、せせらぎに沿って長く続く一之江境川親水公園を歩いていると、「一之江抹香亭(江戸川区一之江5-13-16)」という施設にたどり着いた。

ここは、地元旧家で、「抹香屋」の家号を持っていた田澤家の邸宅を整備した施設だ。現在この建物は区に寄贈され、一般に開放されている。抹香亭の名の通り、田澤家は江戸時代から抹香(線香のもととなる粉)づくりを営んでいた。庭には樹齢750年以上とされる立派なタブノキがあり、その葉を乾燥させて石臼で挽き、抹香に加えていたという伝承も残っている。

「穴場」的な魅力のある一之江

地域に親しまれてきたこの「抹香屋」の歴史と伝統を一之江の歴史とともに後世に伝えるため、この施設は「一之江抹香亭」と名付けられた。

「一之江抹香亭」の外観(写真:筆者撮影)
「一之江抹香亭」の歴史を感じる展示物(写真:筆者撮影)
「一之江抹香亭」の庭(写真:筆者撮影)

車通りが多い環七からほど近い立地なのに、門を入ると喧騒が嘘のようだ。訪れた日は、五月人形の展示が行われていた。地域住民から寄付された人形などを展示しているのだそうだ。また、定期的にお茶会なども開かれており、一之江の憩いの場として使われている。

家賃の安さは東京23区でトップクラス。そんなウワサから始まった今回の街歩きだが、リーズナブルな家賃の背景には、かつて肥沃な水田地帯として栄え、今も旧家が広大な土地を保持し続ける歴史があった。水辺沿いの邸宅群と静かな住環境が、安価な賃料と相まって子育て世代を呼び込んでいる。一之江は「穴場」的な魅力のある、住むとちょっといい街だった。

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