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「今回のAIバブル」は必ず破裂するが、なぜ今も膨らみ続けなかなか破裂しないのか? 今年崩壊に至る「2つのシナリオ」とは

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閣議を開催するトランプ大統領。6月14日には80歳の誕生日を迎える(写真:ブルームバーグ)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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それは、分断され、隔離された世界の中でだけ起きているバブルなのである。いわばバブル風船の中と外の世界は、分断されているのである。その世界の中の人々、バブルの風船の中にいる人々は、バブルでないと言い張り、バブルを内側から膨らませて、乱痴気パーティを続けている。バブルという風船を外から見ている人々は、火事の延焼が広がる様に、急激に膨らんで自分たちに迫ってきているのに、怒り、怯え、逃げだそうとしている。

しかし、バブル風船の中のバブルという猛毒は、少しずつ染み出してきている。経済は悪いのに、マクロの数値で見るアメリカの景気が悪くならない現象は、K字型経済と呼ばれている。富裕層のバブルによる利益と興奮により、その「おこぼれ」のカネと彼らのハイテンションのムードもあふれ出てきてしまっているからである。

ITバブルよりも「はるかに悪いバブル」であるワケ

分断を難しくしている要因に、AIブームとAIバブルが重なっていることがある。

AIブームとAIバブルは別物であり、AIブームは、世の中の分断を起こしてはいない。AIの発展の加速のうち、AIという技術に直接かかわっている人たちとその企業の一部はブームではあるが、それは経済に直接影響し、投資も雇用も生み出す可能性がある。ブームが終われば、負の影響を当然もたらす。分断ではなく、社会と一体である。

AIバブルは、AIブームを利用して、分断されている株式バブルの世界の領域を膨張させた。しかし致命的な罪は、バブル風船の中の毒気をAIブームに送り込み、AIブームと社会は分断されていないために、健全な経済、社会も中毒化しつつあることだ。

例えば、日本株でいえば、三井金属、フジクラ、味の素など、AIに関連付けらる企業ならば、何でもよかった。今や、次の侵略先を求めて暴れまわっている。分断されていたバブルが、もう一つの世界を覆おうとして、膨張を加速している。これが現局面である。

つまり、AIバブルはITバブルよりも、はるかに条件の悪い、タチも悪いバブルなのである。これは、一般的な認識と異なる。

一般的な主張は「AIバブルはITバブルとまったく違う、リーマンショックともまったく違う。だから、本物であり、バブルでなくブームである」というものである。これは100%間違いだ。なぜそう言えるのか。

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