コロナ禍を経て、社会は大きく変化した。
16年にヒットしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』では、実家暮らしの派遣社員女性が、京都大卒エンジニア男性と契約結婚する設定だった。当時、あの設定に違和感を持った視聴者はさほどいなかったのではないだろうか。
不透明な時代、「支え合える相手」が求められている
しかし10年が経った26年の婚活市場では、「非正規雇用の女性が高学歴・高収入男性と結婚する」というケースは、以前ほど一般的ではなくなっている。
現在、同じような設定のドラマが放送されれば、違和感を持つ人も多いのではないだろうか(もちろん、「逃げ恥」ファンは多いので、同ドラマの続編であれば歓迎されると思うが……)。
婚活の現場を見ていると、高年収男性の多くは、同じく安定した収入を持つ正社員女性と結婚していく。
背景にあるのは、物価高、家賃高騰、教育費上昇など、日本社会の先行きへの不安だろう。独身のビジネスパーソンたちは、「親世代と同じ生活水準を維持するには、共働きが前提になる」と現実的に考えているのだ。
社会の変化とともに家族のあり方が変わっていくのは自然な流れである。
ただ、その変化への適応を女性側にばかり求める風潮には、どこか不公平さも感じる。
