Kuumaはレストランも併設した公共サウナで、いわば「みんなのリビング」です。街のど真ん中にあって、利用料金は19ユーロ(約3500円)。ちょっと高級なスーパー銭湯価格です。
水着着用が基本ですが、忘れてもレンタルできます。サウナ室は男女の仕切りなく、ビジネスパーソン、母娘連れ、友人グループが混在していました。大きな窓の外には湖が広がり、その向こうに午後の街を歩く人々の姿まで見渡せます。
ロウリュで熱波が広がると、その熱さを一緒に感じる一体感がある。会話も自然に始まります。空間全体が少しずつほぐれていく感じです。街中にいる延長線上のような気軽さの中で、見知らぬ誰かといる。それだけのことが、心地よかったのです。
素朴なサーモン料理が染みる
サウナの後はKuumaのレストランへ。
フィンランドの伝統料理であるサーモンスープを頼みました。クリームベースに、サーモンとじゃがいも。これ以上でも以下でもない一皿ですが、たっぷり汗をかいた後の体には、過不足なく染みました。素朴と言われるフィンランドの食が、日本人の胃袋にも妙に合う。
タンペレには公共サウナが70以上あり、1906年から続く古株サウナは今も現役です。文化的な誇りでもあるでしょうが、それ以上にこの街の人々にとって、サウナはコンビニや公園と同じインフラです。「サウナの首都」の本当のすごさは、サウナが特別じゃないことにあるのでしょう。
