では、なぜそれほど人気があるのか。理由は、高い技術力はもちろんだが、「正規ディーラーがやっていることで、ユーザーから安心してもらえる」ことも大きいという。
この点は、先述の名古屋トヨペットも同様で、レストアの内容はもちろん、料金に関しても、ディーラーの事業であることが大きな信頼につながり、ユーザーからの依頼が増える要因となっているようだ。
レストア事業に活路を模索する
旧車のレストアを手がけるディーラーは、まだまだ数は少ない。また、あくまで企業としての事業のため、利益を出すことも重要だが、作業時間が年単位で長くなることを考えると、さほど収益性がいいとはいえないだろう。
それでも参入が進む背景には、「長年クルマを愛してきた顧客へのサービス」という側面がある。既存顧客との関係強化を図る取り組みともいえる。
ご存じのとおり、現在の自動車業界は「100年に1度の変革期」だといわれている。これについては、よくEVや自動運転など、メーカーが作る車両に関するワードが注目されがちだ。
だが、販売の現場にも課題が多い。人口減少や若年層のクルマ離れにより、新車販売の伸び悩みが続いているからだ。「3年乗ったら新車に買い替えましょう」といった、従来のような買い替え提案だけでは成長が難しい時代となっている。
こうしたなか、レストア事業はディーラーにとって新たな活路のひとつといえる。旧来の顧客をつなぎ止め、ブランドへの愛着を維持・強化する役割も期待される。地道な取り組みではあるが、将来的には収益源として確立される可能性もあるだろう。
