性格や人格の問題ではありません。
脳の側のリソースが底をついた状態で、無理に新しい入力を受け付けようとしているだけです。
そう理解できれば、自分を責める必要は消えます。むしろ、責めるエネルギーすら別の用途に回したほうが合理的です。
加えて、認知疲労がたまると「見返りとコストの計算」の仕方そのものが変わることも報告されています。長く続ければ大きな見返りがある課題よりも、その場で楽な選択を優先しやすくなる、というのです。
帰宅後にスマホで動画を見るほうに気持ちが流れてしまうのは、性格の問題ではなく、認知疲労がたまった脳が「今はこれ以上きついことはやめておこう」と勝手に判断している結果と理解できます。脳が自分でコスパを計算し、軽いメニューを選んでいるイメージです。
燃料切れの夜は「燃料を使わない学習」に切り替える
では、燃料が空に近い夜にどうすればいいのか。答えはシンプルです。「自己コントロールを使わなくてもできる勉強」に切り替えてしまえばよいのです。
忙しい日々を送る方であれば、次のような選択肢が現実的です。
→目も手も使いません。半分意識が飛んでいても構いません。
2.資格テキストを開いて、見出しだけ眺める
→理解する必要はありません。脳は使いません。
3.明日の朝に読むページに、付箋を1枚貼る
→所要10秒。これも立派な学習行動です。
4.すでに読んだ本をもう一度開いて、線を引いた箇所だけ眺める
→新しい思考は不要です。
5.歯磨きしながら昨日学んだキーワードを1つ思い出す
→両手も使いません。
「考える」「我慢する」「集中する」を必要とする勉強は、燃料が満タンの朝や週末にとっておく。夜は燃料の使いどころではありません。
逆に、朝は脳のガソリンがほぼ満タンの状態。出勤前の30分にだけ難易度の高い学習を集中させる。そうすると夜の2時間より、朝の30分のほうが、結果的に多くを吸収できます。
頑張りが足りないのではなく、頑張る場所・時を間違えていただけ。
その視点を持てれば、勉強はずっと続けやすくなります。
