追及役となった立憲民主党の小沢雅仁議員が「SNS上のニセ情報や誹謗中傷は投票行動を左右しかねず、選挙の公正性や結果の正当性を揺るがす、民主主義の根幹に関わる極めて重要な問題」と指摘すると、議場内からは「そうだ!」と叫ぶ声が相次いだ。
さらに小沢議員が、松井氏らの証言について「事実と異なるのであれば、週刊誌側を名誉毀損で訴えるなど、しかるべき措置を取るべきだ」と主張。これに対して高市首相は「ご指摘につきましては、公務を最優先にするべき立場であることから、訴訟にかかる負担を考えつつ判断をしてまいります」として、訴訟に対して慎重姿勢を示した。
政局の分岐点に発展する可能性も
こうした高市首相の対応について、衆院選で“ネガキャン攻撃”を受けて落選した野党大物議員らは悲憤慷慨。同僚だった議員たちに「国会で厳しく追及すべきだ」と口をとがらせる。
ただ、大手メディアは依然として及び腰の対応を変えていない。総裁選で攻撃されたとされる総裁候補たちも「今動けば孤立しかねない」(関係議員)と沈黙している。
国会はすでに会期末(7月17日)まで2カ月を切り、終盤戦に入っている。しかも、イラン情勢の長期化予測も踏まえて、政府がこれまでの対応を一変させる形で、今年度補正予算の早期編成・国会提出に踏み出したことで、終盤国会の与野党攻防も「順調に進む見通しが狂い始めた」(自民党の国対幹部)。
それだけに、今回の「ネガキャン動画」問題がさらに深刻化すれば、高市首相が推し進める「国論を二分する政策」の成否にも関わってくることが想定される。「高市 vs. 文春」の結末が政局の分岐点となる可能性も小さくない。
