もちろん、フワンフワンの乗り心地でもなく、路面の凹凸をまったくなかったものにするまでのフラット感ではないが、直前まで乗っていた「CX-60」(こちらも改良を加え良好な乗り心地になっているが)と比べると狙っているベクトルが違って感じられる。突き上げを抑え込んで、その後の収まりも悪くない。
しっかりと硬い乗り心地がスポーティだと思い込んでいると、スポーティではないといえるだろうが、それは古い価値観から生まれる感覚だろう。ただ、そういう足を好む人もいるのはたしかで、そうしたユーザーはまだ売っている2代目CX-5、またはほかのマツダ車を選ぶのもよいかもしれないが、一度新型を試乗して確認したほうがよいだろう。
格段に向上した後席の快適性
さて、CX-5のもっともこれまでと違うと感じたのは後席の乗り心地だ。
この乗り心地を得るため、エンジニアたちは、柔らかいスプリングを採用することと、ダンパー(ショックアブソーバー)の応答性の改善を図ることに着目。ダンパー外径をφ51からφ55に拡大、内部構造を最適化することで、減衰能力を維持しつつ初期から動きがスムーズに早くはじまるのを狙った。「動きはじめから減衰力を発生させる」ことで実現したのだ。
パワーユニットは、2代目でも定評あった2.5Lガソリンエンジンをベースに、マイルドハイブリッド(Mハイブリッド)を組み合わせたe-SKYACTIV G 2.5を搭載する。また将来的なカーボンニュートラル燃料の普及を見据え、E10ガソリン(エタノール10%混合)にも対応している点は、時代の要請に応えたアップデートだ。
Mハイブリッドの採用により走り出しの軽やかさが増した。これも軽くなったステアリングとのバランスがよい。エンジンとトランスミッションの協調制御も緻密化され、アクセル/ブレーキ操作に対してスムーズでリニアな加減速が得られていると感じる。燃費はWLTCモードで2.5L 2WDが15.2km/L、4WDが14.2km/Lに達し、2代目比で約10%改善されている。
次ページが続きます:
【Googleの採用で大幅に変わった操作系】
