数値面では、全長は4690mmと2代目より115mm伸び、ホイールベースも2815mmと115mm拡大した。この数値の伸びは全体的な大型化ではなく、前述の「ユーザーの声」に応えるべく後席スペースと荷室の拡大にそのまま充てがわれている。わかりやすく言えば「後ろが伸びた」となる。一方で全高は1695mmと2代目比30mm増にとどまり、重心が低くスポーティな印象を維持している。
すべては後ろ半分に費やされた拡大のお陰で、新型の後席ニークリアランスは131mmと、旧型の67mmから64mmも大幅に拡大した。後席ヘッドルームも1020mmと旧型比29mm増となり、大人がゆったり座れる空間が確保された。
リアタイヤが後ろに下がったことで、後席アプローチ時に邪魔になっていたタイヤハウスのドア開口部への出っ張りも小さくなり、乗り降りが非常に楽になったのも後席乗員への大きな気遣いだ。
荷室長(後席使用時)は994mmで旧型より45mm伸び、畳んだベビーカーを寝かせて搭載する際、横向きでなく縦向きに載せられるという。例えば、ライバルに打ち勝つためただ数値を大きくしかったのではなく、こうした「実質につながる細かな気遣い」が、新型CX-5が目指したことを理解しやすい一例だ。
子育て世代を強く意識した変化
今回の開発で、とくにターゲットカスタマーとしたのが、「子育て世代の家族」。これまでのマツダ車は、クルマが趣味、走りが大好きな父親がワインディングロードを楽しめることも重視されてきた。しかし、新型CX-5では、ペーパードライバーだったが子育てをきっかけに運転を再開した母親も楽に運転できるし、後席の乗り心地を最優先する父親にも選んでもらえる。そんな新世代のファミリーカーを目指した。
これは、これまでのマツダ車の在り方から宗旨変えをしたとさえ思える改革である。マツダはクルマづくりのポリシーとして、「人間中心」を謳ってきたが、その中心となる人間がドライバーも、助手席や後席の乗員も、「乗員全員に対して中心」とする姿勢に変えてきたようだ。
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【実際に試乗して感じたファーストインプレッション】
