東洋経済オンラインとは
ライフ #井手隊長のラーメン見聞録

医者に「良くて車椅子」と言われた…ミシュラン選出「人気ラーメン店」店主が脳内出血で搬送→半身まひになって起きた変化

7分で読める
「カネキッチンヌードル」の金田広伸さん
「良くて車椅子」と宣告されたラーメン店主が奇跡の復活を果たした(写真:筆者撮影)
  • 井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン
2/5 PAGES
3/5 PAGES

そんな中でも、金田さんは少しずつ体を動かした。自転車に乗り始め、電気治療や指圧にも通った。そして何より支えになったのが、パートナーの存在だった。

「彼女に苦労させたくなかった。それが一番大きかったです」

当初、金田さんは本気でラーメンを諦めていた。

「障害者を雇ってくれる会社で働くしかないかなって考えてました」

それほどまでに、自分が再び厨房に立つ未来は見えていなかった。

手を差し伸べ、支えてくれたラーメン職人たち

だが一方で、心のどこかでは「作りたい」という気持ちが消えていなかった。

病院のリハビリでは、調理実習にも参加した。ラーメンは無理でも、ナポリタンを作って患者たちに振る舞った。

スーパーへ買い出しに行き、材料を選び、調理する。そんな何気ない時間が、金田さんにとっては大きかった。

「人に食べてもらうのが、やっぱり好きなんですよね」

改めて、自分は「作る人間」なのだと実感した瞬間だった。

「NOBU kitchenぬーどる」で復活を果たした金田さん(写真:筆者撮影)

退院後、転機となったのがラーメンイベントだった。知人たちが「復活祭」のような形で出店を企画し、金田さんも参加することになった。当初は不安しかなかったという。それでも現場へ行くと、多くの人が待っていた。

「お客さんが泣いてくれるんですよ。“また食べられると思わなかった”って」

その姿を見て、金田さんの中で何かが変わった。

「求められてるなら、応えなきゃダメだなって思いました」

次ページが続きます:
【「ラーメンなかったら、俺ほんと復活できてないです」】

4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象