もしニュージーランドが新型FFMを採用すれば、日本がもがみ型12隻と新型FFM12隻、オーストラリアが新型FFM11隻、ニュージーランドが少なくとも2隻の新型FFMを運用することになり、3カ国海軍で計37隻以上のFFMシリーズを保有する可能性が出てくる。これは単なる艦艇調達ではない。日豪NZの海軍協力を支える「共通運用基盤」が形成されることを意味する。
小規模海軍にとって、有事や災害時に補給網や兵器体系を共有できることは、「生存戦略」に近い意味を持つ。ニュージーランド政府は、日英どちらのフリゲートを採用するかの最終決定について、27年末までに内閣に提言する方針だ。
「もがみ型」は何が強いのか
新型FFMは、海自が運用する「もがみ型」護衛艦をベースに能力向上を図った改良型だ。
三菱重工業によると、現行のもがみ型は満載排水量5500トン、基準排水量3900トン、全長133メートル、全幅16メートル。一方、新型FFMはさらに大型化し、満載排水量は約6200トン規模になる。
政府は24年度から28年度にかけて計12隻の建造予算を計上する方針で、最初の2隻は2028年度中に就役予定だ。
最大の特徴は、高度な自動化による少人数運用にある。
乗員数は約90人。同規模の西側フリゲートとしては極めて少なく、一般的な駆逐艦が150人以上を必要とするのに対し、新型FFMは半数近い人数で運用可能とされる。
少子化と人材不足に悩む日本だけでなく、人口約530万人の小国ニュージーランドにとっても、この「少人数運用」は大きな魅力となる。
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【「31型フリゲート」の強みとは?】
