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高齢者の幸福感を左右する「近所のスーパー」の意外な力《千葉大学の研究チームが明らかに》大型モールでも健康効果?

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スーパーで買い物する男性
高齢者にとって買い物は健康面から考えても良い機会となっているようです(写真:Luce / PIXTA)
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「今回の調査でもわかったように、買い物は、高齢者にとって、人とつながる場でもありますし、私はそういう場であってほしいと願っています」(小林氏)

人口減少と高齢化が進むなか、地域の商店や商業施設をどう維持していくのか。買い物を「物を手に入れる行為」としてだけでなく、外出や交流を生み出す機会として捉え直すこと。今回の研究は、これからの街づくりを考えるうえで重要な視点を投げかけている。

健康の視点からみる大型ショッピングモールの役割

買い物難民の問題で度々話題に上がる地域商店街の衰退。郊外に大型の商業施設ができたことで客足が減り、衰退したという話も聞かれる。

そのため、買い物難民問題を語る際、大型ショッピングモールができることをネガティブにとらえる傾向もある。だが、小林氏の見方は違う。大型ショッピングモールにも、高齢者の健康やウェルビーイングを向上させる良さがあると話す。

「大型ショッピングモールは基本的にバリアフリーですから、高齢者でも歩きやすいです。室内型のところが多く、雨でも歩くことができます。ショッピングモールでの買い物にウォーキング効果があるという報告もあります。

夏場は熱中症の不安がありますが、大型ショッピングモールの場合、エアコンが効いているため、高齢者でも安心して歩くことができるというメリットがあります」

買い物難民問題の解決は、これまで、宅配や移動販売など、「届ける支援」に主眼が置かれてきた。しかし、高齢者の健康やウェルビーイングの維持という観点に立てば、高齢になっても買い物に出向く機会を失わないまちづくりが重要となる。

地域の店舗や商業施設を外出と交流のインフラとして再定義し、外出そのものを促す仕組みを整えることができれば、単に不便を解消するだけではない、真の意味での買い物難民対策への一歩となりそうだ。

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