東京都単体での割合は17.1%だが、東京圏・名古屋圏・大阪圏を合わせた三大都市圏では24.2%に達しており、"買い物難民"問題は地方特有の課題ではなくなりつつあることがうかがえる。
農林水産省が2026年3月に公表した調査によると、回答した1238市町村のうち、アクセス困難人口について、89.3%にあたる1106市町村が「対策が必要」または「ある程度必要」と回答。
困難になっている背景として多くの自治体が挙げたのが「住民の高齢化」と「地元小売業の廃業」だった。高齢化によって車を運転できない住民が増える一方、地域の商店が姿を消し、日常の買い物そのものが困難になっている人が多いという。
こうした状況を打開するため、各自治体はさまざまな対策を講じている。対策が必要と回答した1106市町村のうち、行政または民間事業者のいずれかによる対策が実施されている割合は86.8%にのぼる。
行政による対策を見てみると、大都市では「宅配、御用聞き・買物代行サービス等への支援」が多く、中小都市では「コミュニティバスや乗合タクシーの運行支援」を中心にした動きがある。
実施手法としては、民間事業者への補助金や助成、運営委託などが主流で、行政単独ではなく民間との連携によって支えられていることもわかった。
多くの自治体で対応が進められているものの、対策によりカバーできているかを聞いた設問には、「30~60%程度」と答えた市町村が42.2%と最も多い結果に。依然として「対策が必要」と考える自治体は多い。
高齢者の幸福感を左右する“近所のスーパー”の存在
御用聞きや買い物代行、宅配サービスは、食料品を手に入れるという課題の解決にはつながる。しかし、日常生活に必要な商品を「自分で買いに行く」ことは、単に物を入手するだけの意味にとどまらないという研究結果も出ている。
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【近所に生鮮食料品店があると健康に良い?】
