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【能力主義】(本来の意味)能力を基準に決定→(現実)誰も能力を定義できず、結局は「経験年数」で決まるシュールな実態

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(画像:『禁断の会社用語辞典 組織・人事コンサルタントが教える企業の現実』より/イラスト:川崎タカオ)
  • 岡本 努 株式会社人的資本イノベーション研究所代表取締役
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賃上げを成功させるには、自社の給与水準を全体としてどう引き上げるべきかをきちんと考えることが強く求められる。デフレ下にあった日本企業では、過去30年ほど、この意思決定から遠ざかっていた。これからはそうはいかない。

現在の100万円は、5年後には、確実に実質価値が目減りする。そこを見誤ると、自社には人が集まらなくなるし、優秀な人から抜けていくことになるだろう。

さらに企業は、従業員の金融資産を守るための金融教育までも施す必要がある。たいした賃上げもせず、多くの社員が銀行預金だけをしているような企業は、早晩、滅びかねない。

年齢給は従業員の安心感につながる

年齢給

本来の意味

・年齢(あるいは勤続年数)に比例して自動的に支給金額が増える給与項目

現実

・社員からの文句が最も少ない仕組み

・本当に優秀な人は、この仕組みについて気にしない

・自分は優秀だ、と認識している優秀でない人ほど、この仕組みを悪者にする

《解説》

本当に優秀な人材が、活躍に応じて昇給できる仕組みさえあれば、年齢給という給与項目自体は、実はそれほど悪いことではない。なぜなら、従業員の安心感につながるからだ。誰でも歳は取るのだから。

短絡的で、浅薄な現状分析では、「年齢給はすぐに廃止だ!」となることも少なくない。ところが、会社では全員が「活躍」できるとは限らない。その活躍も、本人だけの努力ではどうしようもないめぐり合わせによって決まる場合も多い。

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【「仕事に求められる能力」と「人材が持つ能力」】

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