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新薬承認から2年「認知症治療」はどう変わった? 予備群から使える一方、実際に治療を受けているのは「たった2割」のワケ

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受診風景
画期的な新薬が承認されて2年あまり。「認知症治療」はどう変わったのでしょうか(写真:Ushico/PIXTA)
  • 君塚 靖 えむでぶ倶楽部ニュース編集部 記者
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この背景について二宮氏は、喫煙率の低下、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の改善、健康意識(リテラシー)の変化などを要因として挙げ、「認知機能低下の進行が抑制された可能性がある」と指摘している。

では、二宮氏が挙げるさまざまな要因のうち、最も関係の深い因子はなにか。医療ビッグデータを使って検討してみた。

実は、本データでは認知症患者数だけでなく、併存疾患も調べている。併存疾患の病名は世界保健機関(WHO)が作成した疾病・死因の国際的な統計分類のICD-10(国際疾病分類第10版)を使った。その結果が以下になる。

併存疾患トップ1位の病気

興味深いのは、すべての認知症で高血圧が最も多い併存疾患だった点だ。

もともと、脳卒中などが原因となる血管性認知症では、高血圧は最大のリスク因子であることが知られている。前述の久山町住民を対象にした疫学研究、通称「Hisayama Study」でも、高血圧患者は普通の人に比べて血管性認知症リスクが高くなるとの結果が出ている。

つまり、中年期(おおむね40代から50代)から血圧をコントロールすることが脳を守り、認知症を予防するとされているのだ。

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