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「老衰」ではなかった? 丸くてぬるぬる…水族館の人気者28歳のアザラシを解剖して初めてわかった"本当の死因"

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ゴマフアザラシ
今回はぽてっとしたフォルムがかわいらしい、水族館の人気者「アザラシ」の話です(写真:MYAEZAKURA/PIXTA)
  • 中村 進一 獣医師、獣医病理学専門家
  • 大谷 智通 サイエンスライター、書籍編集者

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飼っている動物が病気になったら、動物病院に連れていきますよね。動物病院には外科、内科、眼科など、さまざまな専門領域の獣医師がいますが、獣医病理医という獣医師がいることを知っていますか?
この記事では、獣医病理医の中村進一氏がこれまでさまざまな動物の病気や死と向き合ってきた中で、印象的だったエピソードをご紹介します。今回登場するのは水族館の人気者、アザラシです。

獣医病理医が動物の死因を特定するために行う病理解剖は、その動物の体型によって難しさがまるで変わってきます。以前に、アフリカゾウの解剖について書いたことがあります(記事はこちら)が、ゾウの場合、何より大変なのはそのサイズです。

体長7メートル、体重6トンのアフリカゾウを解剖したときは、洞窟のような胸腔に潜り込み、全身をゾウの血に染めながら巨大な臓器たちと格闘することになりました。

では、大きくなければ楽なのかというと、話はそう単純ではありません。
今回取り上げるのは、水族館で人気者のアザラシです。

「アザラシ幼稚園」で話題に

アザラシといえば、2024年の夏頃に、オランダのアザラシ保護施設「ピーテルブーレンアザラシセンター」のライブ配信が、日本のXで「アザラシ幼稚園」と呼ばれて、大きな話題になりました。

日本にも、北海道紋別市に「オホーツクとっかりセンター」というアザラシだけを保護・飼育する国内唯一の施設があり(「とっかり」はアザラシを指すアイヌ語)、多くのファンがいるようです。

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【オランダのアザラシ保護施設】

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