心臓は、感情の影響を強く受ける臓器です。怒りや不安を感じるたびに、拍動は速くなり、血圧は上がります。これが一時的であれば問題ありませんが、「いつも緊張している」「常に気を張っている」状態が当たり前になると、心臓は休む暇を失います。
自分の性格を変えようとするのではなく、まずは自分がどんなときにストレスを感じやすいのかを知ることが大切です。
女性のほうが心臓からのSOSを見逃しやすい
心臓発作を起こしてから1年以内の死亡率は、男性よりも女性のほうが高いと報告されています。このデータは、男性よりも女性の心臓が弱いということを意味するものではありません。心臓からのSOSに気づきにくく、対応が遅れやすいことが、大きな要因だと考えられています。
心臓病というと、胸の痛みが最も多い症状ですが、女性の場合はこうした典型的な症状が出にくいことがあります。
背中やみぞおちの痛み、吐き気、息切れ、強い疲労感、冷や汗など、一見すると心臓とは結びつきにくい形で現れるケースも少なくありません。そのため、ちょっとした体調不良だと自己判断し、受診が遅れてしまうケースがあるのです。
なんとなく体がだるい、息切れがするといった漠然とした不調として現れることも多く、これらは更年期障害の症状とも非常によく似ています。そのため、多くの女性が「最近疲れがたまっているだけ」「年のせい」と自己判断してしまい、心臓が発している重大な警告を見過ごしてしまうのです。
さらに、女性は日常的に不調を我慢しやすい傾向があるともいわれています。仕事や家庭を優先し、「このくらいなら大丈夫」と受診を先延ばしにしてしまう。その結果、発見や治療が遅れ、予後に影響する可能性があります。
ちなみに日本人の死因を見ていくと、長年1位が「がん」、2位が「心疾患」という状況が続いています。心臓病は決して珍しい病気ではなく、今や多くの人にとって身近な「国民病」といえる存在です。しかも、その数は減るどころか、むしろ増加傾向にあります。
心臓病が怖いといわれる理由の1つが、「突然死」と深く関係している点です。心筋梗塞や重い不整脈などは、前触れが少ないまま急変し、命に関わる事態を引き起こすことがあります。
