なかには、自身の行きすぎた趣味や偏った知識を「世のスタンダード」だと疑わず、相手に持論を一方的にぶつけてしまう人もいます。
靴磨きに並々ならぬ情熱を持つある男性は、毎日自分の“コレクション”をピカピカに磨き上げていました。彼はお見合いの場でも自分の基準で相手を判断します。
女性はファッションに合わせてさまざまな靴を履き替える人が多く、一足一足を磨く習慣を持たない人も少なくありません。しかし彼は、そんな女性の靴を見て「汚い」と感じてしまう。
どんな女性とお見合いをしても、「君、その靴いつ磨いたの?」「それはカーフ(仔牛の革)なの? キップ(中牛)なの? 毎日クリームを塗って保湿しないとダメだよ」などと説教を始め、お見合いを台無しにしてしまいます。
初デートにこぎ着けても、女性のヒールのリフト(接地面に取り付けられたゴムなどの部材)がすり減って、歩くときにカンカンと少し音がするだけで「耳障りだ」と嫌悪し、「靴の手入れをしない女性はダメだ」と切り捨ててしまう。もはや趣味をはるかに超えた状態です。
私は、そんな彼に「靴を消耗品として捉え、毎日磨く習慣がない女性も多いんですよ」と説明しました。しかし、一人暮らしが長く、異性との交際経験もほとんどない彼は、女性の下駄箱を見たことがありません。
自分の考えがすべてで、相手が靴を磨かないことに対して、「おかしい」と譲りません。
「ふるさと納税」しないとダメ
こうした「自分スタンダード」の押し付けは、男性に限りません。
ある女性はふるさと納税に強い関心を持ち、始めていない人を見つけると「メリットが多いのになぜしないんですか?」「おかしいんじゃないですか?」と、軒並み叱りつけてしまいます。彼女にとってふるさと納税は、単なる趣味を超えた「社会人の常識」なのです。
