①②が提出できて、③で「保留を希望していた」「入園内定を辞退していた」「正当な理由なく入園困難な遠方の園を希望していた」と判断される回答内容になっていなければ、育休延長申請が却下されることはまずありません。
明確な基準は示されていないため、自治体窓口に相談する人もいますが、育休延長事務は勤務先所在地を管轄するハローワークが担当なので、自治体では確かなことは答えられません。逆から言えば、ハローワークも、申請者の居住地域の入園事情を細かく把握することは困難と思われます。
そもそもこの厳格化は、育休延長希望者の増加により、自治体の事務負担が大きくなっていることを理由に実施されたものですが、かえって混乱を招いている気配があります。実施が検討された当時、保留通知を育休延長の条件にしないでほしいという自治体の意見もありましたが取り上げられませんでした。(「保育園落ちて育休延長」審査厳格化がはらむ矛盾)
入園申請時の「育休延長を許容できる」チェックの意味
自治体は、入園の選考(利用調整)にあたって、入園申請者に勤務時間や家族の状況などを申告してもらい、それを点数化して入園の優先順位を決定しています。より切実に入園を必要とする申請者を入園させるため、細かい利用調整が行われているのです。
そのため、自治体によっては、入園申請者に「育休延長を許容できる」かどうかを申請時に確認し、「許容できる」のであれば利用調整で減点し優先順位を下げるように調整しています。すぐに入園したい申請者が、保留になってもよいと考えている申請者に席を奪われることを避けるためであり、地域の子育てを支える立場の自治体としては当然の対策と言えます。
保育園を考える親の会の「100都市保育力充実度チェック」2025年度版によれば、調査対象の都市部の100の市区のうち約8割がこういった調整を行っていることがわかっています。
このような利用調整を行っている自治体の入園申請書類で「育休延長を許容できる」と回答したとしても、「保留を積極的に希望した」ことには当たらないとされています。
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【育休延長で希望園を逃すリスクも】
