医療の世界でも、紀元前500年のヒポクラテスから19世紀のアメリカの医師に至るまで、食べない時間を設けることが、腫瘍のような病気の予防や治療に役立つと考えられていた。
そして1990年代初頭、こうした古くからの教えにちょっとした真実があったことが解明された。
1992年、MITの生物学者デイヴィッド・サバティーニ博士は、「mTOR経路」と呼ばれる仕組みを発見した。それはいわば体に指令を出し、古い細胞を壊して新しく健康な細胞に置き換える現場監督のようなものだ、と彼は私に説明してくれた。
体内で老化した細胞はさまざまな問題を抱えており、やがて私たちの命を奪う病気の多くに関係しているのだという。
「古い家をフルリフォームしようとしても、配管工だけとか、電気工や屋根職人、壁職人だけを呼んでも無理でしょう」と、彼は体を家にたとえる。「多くの専門職を束ねる現場監督が必要なんです。その監督が職人たちを集め、それぞれが持ち場で修理していくのです」
mTOR経路は、体が満たされている状態か、空腹な状態かを感知している。食事を取らずにいると、この現場監督が職人を総動員し始める。「これが、若返りや老化防止につながる一連のプロセスを起動する唯一の方法なんです」とサバティーニは言う。
有害な細胞を間引く「体のゴミ出し」
体は容赦なく効率を優先し、特に老化し、弱った細胞をエネルギーとして消費することで群れを間引く。シダーズ・サイナイ医療センターの研究者は、この過程を「体がゴミを出すようなものだ」と表現している。
"ゴミ細胞"とは、すでに分裂しなくなり、老化や病気を引き起こすと考えられている細胞のことだ。
『ネイチャー』誌に掲載された研究によれば、これらの細胞は「正常な組織の機能を乱す」という。炎症を引き起こし、健康な細胞を死滅させ、線維化を誘発し、有益な成長細胞の働きを妨げる。
研究者たちが言うには、これらの細胞は「自らが住まう組織を積極的に傷つけ、加齢による老化現象と直接結びついている」。さらに、それらはがん、アルツハイマー病、感染症、変形性関節症、高血糖や脂質異常など、さまざまな疾患とも関係している。


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