「お金が長生きする」とはどういうことでしょうか。最初のシミュレーションとして、老後生活に入った時点で4000万円の老後資金があった場合で考えてみましょう。
まずは、運用を一切しなかったとき、つまり、取り崩しだけで老後生活を送った場合を考えてみましょう。
65歳以上の夫婦2人世帯の生活費は、およそ月35万円と言われています。一方、夫が会社員で妻が専業主婦だった世帯が受け取ることができる年金額は、平均で月23万円ほど(日本年金機構サイトより)。どちらも、あくまでも目安です。
この場合、出ていくお金は、月35万円。対して、入ってくるお金は、月23万円。つまり、月々12万円の赤字です。
老後生活では、この赤字分を貯めておいた老後資金から取り崩して生活することになります。月12万円ということは、年間144万円ずつ減っていく計算です。
すると、4000万円の老後資金は、わずか28年ほどで底を突いてしまいます。言い換えると、ただ取り崩していった場合の4000万円の〝寿命〟は約28年、ということです。
ここには、旅行などに使うお金や、家電や車の買い換え、自宅の修繕、入院・手術といった大きな出費は含まれていません。また、いまのように物価が上がり続け、医療費の負担も増えれば、実際にはもっと早く枯渇してしまう可能性が高いのです。
「運用× 取り崩し」で寿命は約2倍に延びる
では、お金を取り崩しながら、同時に、運用もした場合はどうでしょうか。
同じく4000万円の老後資金があったとします。年144万円を取り崩し、残ったお金を年3パーセントの利回りで運用すると、1年後には約116万円の利益が出ている計算になります。すると、資産の目減りは約28万円ですみます。
