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桜蔭から鉄緑会を経て、東京大学文科1類に現役合格。受験エリートとしてほとんど理想形に近い経歴を持つ新倉和花さん。
だが、新倉さんの歩みは、単純な成功譚ではないという。自分を支えてきたはずの「努力」や「勝つこと」が、ある時期から自分を追い詰めるものに変わっていくーー。
受験というゲームでは圧倒的に強かった彼女が見ていた世界とは。そして、人生の見え方を変えたものとは……。本人に聞いた。
勉強では無双。「没頭できるもの」だった
子どものころから勉強が得意だった新倉さん。一方で、受験エリートという言葉でイメージするような教育熱心な家庭ではなかったと振り返る。
「小さいころから塾に通わされていたとか、成績を細かく管理されていたとか、そういう家庭ではなくて、最初は普通に地元の公立中学に行く予定でした」
勉強に本格的に気持ちが向いたのは、小学3年生のとき。たまたま受けた日能研のオープン模試の成績がよく、「体験授業に来ませんか」と声がかかった。
実際に足を運び授業を受けたときのことを今でもよく覚えているという。
「教室の空気が張り詰めていて、みんなが真剣に黒板を見て、必死に問題を解いている。その感じにまず圧倒されましたし、授業も、ただ解き方を教えるだけじゃなくて、知識がきれいに整理されていて、『勉強ってこんなに面白いんだ』と思ったんです」
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【とにかく負けず嫌い】
