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沖縄の伝統工芸のひとつ「やちむん」。沖縄の方言で「焼き物」を意味するが、この地の素材と特有の気候風土が相まって、職人が手仕事で作り上げる陶器は、独特の厚みのある風合いとどっしりした佇まいが特徴になり、女性を中心に広く愛されている。
とくにここ最近では、沖縄の観光地としての人気の高まりとともに国内外で注目が集まっている。やちむんの種類のひとつ、壺屋焼の窯元が集まる、340年ほどの歴史がある那覇の壺屋やちむん通りには、陶芸の愛好家だけでなく、国内外からの観光客が増えている。
そんなやちむんだが、時勢の追い風を受ける一方、現代ならではの課題や、時代の流れへの危惧も窯元の間では生じている。
琉球王朝時代からの歴史がある「壺屋やちむん通り」
壺屋の街の歴史は、340年前の琉球王朝時代に遡る。焼き物に適した良質な土と水、土地の勾配があり、港が近い利便性から、この地に窯元が集められた。
そこから、薩摩やアジアとの交易により、多様な文化が入り交じる独自の生活陶器が作られ、壺屋焼の街として発展。戦火を免れた戦後は、市民の営みの復興を生活雑器から支えてきた。
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【壺屋やちむん通り】
