コロナ禍以降、人気観光地は外国人観光客であふれ、オーバーツーリズムが社会問題になっている。那覇も例外ではなく、かつての閑散期がいまはなく、国内外の観光客で1年中賑わう。
“うりずん”と呼ばれる1年でもっとも過ごしやすい梅雨前のこの時期も、国際通りは平日なのに人であふれかえっていた。
しかし、壺屋やちむん通りは、いまのところはそうしたオーバーツーリズムとは無縁という。
「文化的なエリアのフィルターがあり、壺屋焼または伝統工芸に興味がある人以外はあまり訪れません。ただ、15〜20年ほど前は、人通りがまったくない“忘れ去られた場所”のような時代もありましたが(笑)。最近は訪れる人が増えています」
その過程には、壺屋の若い世代が結束して認知を高める活動に尽力し、それまでは昔からの個人経営の窯元しかなかったところ、少しずつ県内外の若い人たちの店や職人が増えていったことがある。
そこから街の雰囲気が少しずつ変わり、伝統と新しさがバランスよく混在する沖縄らしい文化が息吹く地として、壺屋やちむん通りへの注目が高まった。
200万円の壺屋焼シーサーも売れている
最近の訪問者の増加は、やはり沖縄観光の人気拡大とリンクしている。
そうしたなか、以前と異なるのは、過去には通りを訪れて実際に陶器を購入する人の割合が10%を切っていたが、ここ数年は18〜20%まで伸びていることだ。購入者の数は、ここ数年でそれ以前の倍以上に増えているという。
それだけやちむんの認知が広がり、沖縄観光の要素のひとつとして定着していることがあるのだろう。
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【注文生産のシーサーの最高額は200万円ほど】
