現在は、左右に緩やかに曲がる独特な空気感の石畳の小道、壺屋やちむん通りを中心に、窯元の工房やギャラリー、販売店が軒を並べ、陶器好きの女性から伝統工芸に興味を持つ層のほか、国内外の観光客まで、多くの人が集まるエリアになっている。
オーバーツーリズムとは無縁の“忘れ去られた地”だった
そんな壺屋の最大規模の窯元が、300年の歴史がある育陶園(いくとうえん)。8つの工房やショップと11の窯を有し、現在は創業家の6代目が陶主になっている。
育陶園の代表・高江洲若菜氏は、壺屋やちむん通りについてこう話す。
「那覇は国際通りのような観光都市のイメージがありますが、壺屋やちむん通りはいい意味で時が止まっていて、昔ながらの景色があります。職人が手仕事で陶器を作る営みも、小道の石畳も石垣も、周囲の自然もこの地の景観のひとつ。壺屋の窯元はそれを大切に守ってきて、これからも残していきたいと考えています」
次ページが続きます:
【伝統と新しさがバランスよく混在】
